プロジェクションマッピングを用いたプレパレーションデバイス。
本作品は、ぬいぐるみにワクチン仕組みのアニメーション映像をプロジェクションマッピン グする作品です。この作品では、メディカル・プレイ(お医者さんごっこ)にインタラクティブ・ アートを組み合わせました。
医療器具を模したホスピタルトイデバイスを用いてぬいぐるみにワクチンの注射を行うことで、ぬいぐるみに映像が投影され、処置の内容や意義を可視化します。体験者は、医師になりきり、注射器や聴診器といった医療器具を模したトイデバイスをぬいぐるみに当てることで楽しみながら自分がこれから受ける治療の意義やその内容を理解できます。
現在は、ワクチン接種をテーマとした作品ですが、健康な子どもたちにも適用できるように、今後は身近な病気や怪我、レントゲンやCTを題材としたコンテンツの制作を行おうと考えています。
この研究の最大の目的は、作品を通じ、全ての子供たちに起こりうる、病気という理不尽な災いに対し、子供たちの権利を尊重し、子供たち自身の持つ困難を乗り越える力を引き出すことです。
子供たちの病気に対する理解を深め、これから受ける(かもしれない)治療に対し、前向きな気持ちを生み出すことだけでなく、作品が子供たち同士やご両親とのコミュニケーションのきっかけ・媒介になることやこうした分野における作品の有効性を明らかにします。
立命館大学映像研究科 1回生 門前美樹
連絡先:im0161hr@ed.ritsumei.ac.jp